ミックスボイスとはまず何なのか? 出し方や練習法の前に知っておきたいこと

2019/03/17

ボイストレーニング ミックスボイス 音楽


管理人は音楽をやっています。

DTMでの歌物を主にやっており、一人でMIDIの打ち込み楽器の演奏ミキシングマスタリングなど全部やって曲を完成させ、それを動画にし、youtubeなどへアップということもしています。
(カラオケは近くに施設がないのでやっていませんw)

曲を作る中で、特に楽器演奏などは音質を上げようと機材を揃えたり、曲を覚えたり、ギターを何本も重ねたり、ベースを弾いたり、エレドラを叩いたり、プラグインをそろえたりと大変時間も労力もかかっているので、管理人としては非常に力を入れているポイントです。
(力を入れていると上手いとは違いますよw)


なのですが、


世間の人はバック演奏など聞いておらず、ボーカルの部分しか聞いておりません!!


ボーカルを録音する時間とそのバック演奏のパートを作る時間であれば、楽器演奏部分を作って録音する時間と労力の方が遥かにかかるのに、聴いてもらえるのはボーカルの部分のみです。

逆にボーカルの歌さえ上手ければバックの演奏が下手でもそこそこ聴いてもらえます。


そこで管理人も意識を変え、もっと自分の曲を聞いてもらうにはボーカルの歌で曲を聴かせないといけないということで、歌を重要視する方向へ行くことに決めました。


そしてどうすれば歌が上手くなるのかを調べていた時に出会ったのが、


「ミックスボイス」


という言葉です。

どうやらこの技を身につければ、


高い声が容易に出せるようになり、まるで魔法みたく簡単に歌が上手くなる


らしいのです。


実際に練習してやってみたところ、管理人の音域は高いファのキーでもギリギリ正しくでるかでないかくらいだったのですが、今では調子が良ければ高いの音やそれ以上のキーを出すこともできるようになりました。
(調子の良しあしはあるw)


世間では、

「たまのカラオケならキーを下げるのも分かるけど、趣味であっても音楽やっているような人間が原キーじゃないなんてかっこ悪い」

というようなカラオケ原キー原理主義的風潮がありますが、これでやっと自分も原キーで歌を歌っていけそうです。


そこで今回はある程度出せるようになったこの「ミックスボイス」を出すためにまず知っておきたい基本的な事を説明しようと思います。

ミックスボイス練習方法実際の出し方は次回書きますので、良かったらそちらも読んでみてください。




そもそもミックスボイスとは何か?


ミックスボイスの正体、それは


地声と裏声を混ぜ合わせたもの



もしくは


地声と裏声の間



です。

ミックスボイスは別名ミドルボイスともいいます。

ミックボイスもミドルボイスも何に対しての事を言っているのかというと、

「地声と裏声」

に対してのミックス(混ぜる)でありミドル(中間)なのです。

こう言われると一気に分かりやすい歌唱法に思えますね。

地声と裏声を同時に発声する!


下の図を見てください。

この手のミックスボイス記事を漁っていますとこういう図をよく見ます。
グラデーションがかかる感じに地声と裏声の割合を変えていく
この図を見て分かると思いますが、


ミックスボイスでは裏声をどんなキーの時でも出します。



パーセンテージで言えば、どれだけ低いキーでも地声80%裏声20%にし、どれだけ高くても地声20%裏声80%にするくらいと考えて良いようです。
(上の図では最後までいくと0%のように描いてありますが気にしないでくださいw)

グラデーションがかかる感じで綺麗に変化させるので、ある音程になったら一気に声を裏返すのではありません。
(これをやるとすごい違和感のある歌声になってしまう)
最初から地声と裏声の両方が入った声で歌うのです。


そう書くとこう思う人もいるでしょう。


「は? 地声と裏声なんて同時にでるわけないし物理的におかしいやん」


分かります、最初は管理人もそう思いました。
人間は地声か裏声かどちらかしか一度に発声できないと。

ですがミックスボイスがある程度出せるようになった今なら分かります。


地声と裏声は同時に出せます!


物理的にどうなっているのかよく分かりませんが、確かに地声と裏声は同時に出すことが可能です。
(あるいは感覚的にそう感じているだけなのかもしれませんが)




分かりやすいのは声が裏返ったその瞬間


ここで分かりやすく誰でも簡単にミックスボイスが出せる方法を教えましょう。
これで少しでも感覚を掴んでみてください。


ミックスボイスの簡単な出し方


1、まず地声で低い声を出します。

2、音程を一気に上げて声を裏返します。

3、その裏返った瞬間、またはその完全に裏返る前の瞬間がミックスボイスです。

簡単ですねw。


「いやいや、これじゃあミックスボイスって言っても一瞬だけやん。歌に使えないやん」
そんな声が聞こえてきそうです。


お答えしましょう。


「はい。そうですよ」


・・・・・w。


「なんだ簡単にできるんじゃないんかい! サギだ」
・・・はい。


ですが声を裏返らせることさえできれば誰にでもミックスボイスを出す事ができるという事だけは分かってもらえたと思います。

後はその地声から完全な裏声になる前の状態をキープするだけなのです。
(まあ、それが難しいんですけどねw)

上記したパーセンテージで言えば地声50%裏声50%の状態を自由自在にキープできるようになれば完璧にミックスボイスをマスターしたと言えるでしょう

他のボイストレーニングはほとんどいらない


ミックスボイスが完璧にできれば、それ以外のボイトレはほとんどいらないと言えます。

基本的に裏声は音程が地声より安定しますし、多少外れていても声の振動が良いのか地声で音程を外すほどの違和感があまりない気がします。

なのでミックスボイスを出す練習さえしていれば、その他のボイストレーニングはそこまで必要ないと思います。
(もちろん必要性がある方は練習してください)

その他、いろんなところで言われている「ミックスボイスを出すために必要な練習」にもいらないものが多々あると感じたのでここで紹介します。


腹式呼吸の練習がいらない

ミックスボイスは口先や喉辺りではなく、お腹の底から裏声を出す事を要求されますので、よく「歌う時はお腹から声を出せ」という腹式呼吸的部分をまずクリアできます。
(正式な腹式呼吸はこういうことではないけど、この一部分を必ず使っている)


ゾンビ声の練習がいらない

いろんなところで見られる「ゾンビ声」というのもいりません。
このゾンビ声は呪怨という映画のトシオ君みたいな低いざらざらした声をミックスボイスに混ぜるというものです。
これは多少必要な要素ではありますが、ミックスボイスの練習をしていれば自動的にやっていることなので敢えてこれを練習必要はないです。
なのでこれもいりません。


鼻腔共鳴の練習もいらない

これもいりません。
これは口の奥にある鼻との付け根を響かせるというものです。
〇の辺りを響かせる
これもお腹の底で裏声を出していれば自動的に響いていますので敢えて練習する必要はありません。
それに口の奥を意識して歌っていると声を出す位置が上がってしまい、地声の成分が多くなって喉を傷める可能性が高くなって良くありません。
なのでこれも特に練習する必要はありません。


というわけでミックスボイスの練習さえすれば他のボイトレは必要ないと言えます。
(ただ音程を安定させることや感情を込めて歌うなどのそういった練習は、ミックスボイスを出す事と別物なのでやる必要はありますw)
ここまで


才能があればもう出来る


「で、どれくらいでミックスボイスは出来るようになるの?」

皆さんここが一番知りたいところだと思います。

お答えしましょう。

それは、


人による!


ですw。


天賦の才能があれば「地声から声が裏返る間のところで声を出す」という情報だけでもうミックスボイスが自由自在に出せるかもしれません。


しかし


才能のない管理人のような人であれば半年以上はまずかかります

(現に管理人は一年練習しても調子が良くないと出来ないからねえ・・・)


これは普段どれほど裏声に親しんでいるかによると思います。
普段の生活会話で裏声的な高い声を出しても違和感がない女性なんかは有利になるでしょう。

それに比べて裏声を出すと違和感のある男性なんかは圧倒的に不利と言えます。

が、これは人にもよりますし、男性でも普段の日常会話声に裏声を入れれないまでも、意識して少しだけ混ぜようとお腹から薄い裏声を入れていけばミックスボイスの発声が有利になっていくと思います。

頑張って普段から裏声に親しんでいきましょう。


ここで持論なんですが、ゲイの方達に歌がうまい人が多いのはこういった事が関係ある気がします。

ミッツマングローブさんのラジオを聴いていたときですが、彼(彼女)はその昔イギリスに留学していたらしく、そこのバーかクラブかでエルトンジョン姉さん(ミッツさんがそう呼んでいたので管理人もそう呼ぶw)やジョージマイケル姉さんボーイジョージ姉さんを見かけたという話をしていました。

その時、

「そういえばあの組合の人って歌手の人が多い気がするなあ」

と思ったのです。

考えてみれば美輪明宏姉さんだったり美川憲一姉さんだったり、平井〇姉さんだったり、マッキー姉さんだったりとなんか多い気がします。
ミッツさん自身も歌出してるし)

おそらくなんですが、ああいった方々は小さい頃から女性を意識していたので、普段の会話声も知らないうちにそっちへ寄せていき、自然と声に裏声が混ざっていってミックスボイスというか高い声が綺麗に出せるようになった可能性があると思うのです。

なので普段からミックスボイスを意識して話すというのも、あながちないではないんじゃないかと思うんですよね。
(これは裏声で普段の会話をしろということではなく、普通の声だけどいつもお腹の底からの裏声を若干混ぜるつもりで声を出すということです)


ミックスボイスを出すための知っておきたい前知識はここまでです。

次回はミックスボイスの練習方法についてです。
ボイトレ:ミックスボイスで歌うための練習で一番簡単な方法はこれだ!

最後はミックスボイスの出し方についてです。
ボイトレ: ミックスボイスの出し方やコツを教えるよ 練習して楽しく歌おう!




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