ミックスボイスの練習方法 一番簡単で続けやすい方法を紹介するよ

2019/03/17

ボイストレーニング ミックスボイス 音楽



ネットで「ミックスボイス 練習方法」などで検索すると、それこそ星の数ほど出てきていろいろな練習方法や出し方が紹介されており、一体どれが正解なのか分かりません。

ですが、いろいろなところに書かれている方法を実際に試してみた結果、少しはミックスボイスが出来る感じ(の片鱗)が見えてきましたので、自分なりにその練習方法で一番簡単で続けられそうなものを紹介します。

ミックスボイスの練習が三日坊主で続けられない人などは是非参考にしてみてください。


ミックスボイスの練習で一番簡単なのは裏声で歌うこと


ミックスボイスを出すための練習としてはいろいろな方法があると思いますが、管理人としては「裏声で歌う」方法が一番簡単で良いと思います。

どのような方法であっても裏声というものがミックスボイスには最重要な要素になるので、とにかく裏声をたくさん出していきましょう。

何故裏声が必要なのかというと、そもそもミックスボイスで目指すところが


「地声から裏声へ切り替えてないかのように変化させていく声」


なのですが、この地声と裏声の配分を調節する筋肉は裏声を出すことでしかほとんど鍛えられないので、裏声を鍛えていくのが重要なのです。


裏声のみで毎日一時間くらい歌を歌おう

練習としてはまず


地声一切なしの裏声だけで歌を歌いましょう


キーが高くとも低くともなんでもよく、自分の好きな歌で構いません。
とにかく裏声だけで歌います。
一日一時間くらいできたら理想的です。

裏声なので高いキーの所は楽ですが低いキーのところは難しいと思います。

ですが、できるだけ地声に戻らず声の印象が不自然にならないようにして裏声のままで歌っていきましょう。

特にこの低いキーの裏声が自然に出せるようになるとミックスボイスを出す事にかなり近づくため、意識して練習していきたいところです。

何故裏声で歌う練習を推しているかというと、通常のボイストレーニングをやったことがある方なら分かると思いますが、


あれは面白くないからすぐ飽きますw。


管理人もやったことがあるのですが、無機質でつまらない上にどれだけやっても歌が上手くなる感じもしないので、気が付いたらやらなくなって三日坊主になりました。
(何回トライしてもそうなる)

とはいってもただ歌を歌うだけの練習では何も上達はしません。
ボイストレーニングの世界では、「歌う」というのは最終的に仕上げる段階であって、これだけやってても歌が上手くなることはありません。

野球で言えば素振りや体力づくりを一切しないで毎日試合ばっかりでは、途中までは技術的に上手くなっても結局その上達はある地点で行き詰ることになり、最後は他の人やチームに全く勝てなくなる、というような感じでしょう。

ですがこの「裏声で歌う」というのは実戦的でありながら基礎練習も兼ねていますので、無機質で面白くないボイストレーニングと違い、歌う面白味があります。

この練習方法であれば三日坊主にもならずに楽しく毎日練習できるでしょう。

低いトーンの裏声で歌おう

ミックスボイスの練習は全部裏声で歌を歌うのが一番簡単な方法と書きました。

が、その裏声もただ出せば良いということではありません。
トーンを落とした、お腹の下から出す重たい裏声で歌う必要があります。
(キーを下げるのではなくトーンを下げるのですよ)

分かりやすくいえば若干オペラ歌手というか宝塚感というか、空気を多く吐いてザラザラしているというか(いろんなところで書かれている「息もれ」というのはこのことでしょう)、抵抗を感じるというか、そんな感じです。

けして楽に出る軽い感じの煌びやかな裏声ではありませんのでそれで分かると思います。

声の発声位置としても鼻の天井から出るのが軽い裏声で(あれがファルセットなのかな)、胸以下のお腹の底から出すのがミックスボイスに必要な裏声です。


「なんだかオペラの声楽みたいな感じの声質になって自分の目指すPOPな声じゃない」


というもの分かりますが、ミックスボイスの練習も一応ボイストレーニングの一種なのでそこは飲み込みましょうw。



声の発生源は常に下で、上には来ないようにする

上にも少し書きましたが裏声の発生源は常にお腹の底からです。
喉やその上の方には行かないようにしましょう。

イメージとしてはお腹の上から圧縮した裏声をへその下から出す感じです。
(物理的に声は喉から出ているわけですが、イメージの中ではいつもへその下から出しているつもりということです)
お腹に蓋があってそれで圧縮し、下から出すイメージ
声の発生源が上に行きますと声質としては良い響きに一見聞こえるのですが、地声の成分が多く出てきてミックスボイスの練習にはなりません。

頭の上を響かせるなどの声質の技法はミックスボイスを習得した後にし、ミックスボイスを身に着ける前はずっと下からを意識して声を出しましょう。

喉はいつでもリラックス

喉に力を入れてはいけません。

喉に力が入っているということは地声の力が強すぎという事なので、高い音になればなるほど力が入って高音もでなくなります。


いろいろなところで書かれている通りに喉はいつでもリラックスです。


サビに入る前で勢いをつけるために力を込めてしまうのも分かりますが、高音を出すのなら喉に力を入れるのではなく、裏声成分をお腹の底から強く出すようにしましょう。

最初の内は混ぜるのは難しいので完全に裏声へ切り替えてもいいですが、徐々に上に書いた重たい裏声を出し、最終的には地声を少しだけ混ぜた裏声を目指します。

ミックスボイスが出てるときは思ったより軽い力で高音が素直に出ますよ。

上にくると地声の成分が多くなり喉に力が入っていることになる。


「注意」
この裏声で歌って練習をしてく方法ですが、やりすぎて喉に異変を感じたらちゃんと休みましょう。
特に最初の内は早くミックスボイスを出したくて過剰に練習しがちですが、最初の方は喉が慣れていませんので過剰な練習はやめましょう。

歌う時間がないときは鼻歌や日常会話に裏声を入れよう


歌を歌う余裕がないときは鼻歌でも代用できます。
少しできた空いてる時間に鼻歌を歌いましょう。

鼻歌も練習になるのでやってみよう

「下手に歌の練習をするくらいなら鼻歌をずっと鳴らしている方がボイストレーニングとして良い」
と言われるくらいに鼻歌は有用です。


何故なら鼻歌も裏声で発声してるからです。


なので鼻歌を歌う時も発声原はお腹の下からというのが望ましいです。
裏声で歌を歌う時同様の発声をして練習をしていきましょう

あと鼻歌だと裏声を出して歌うよりも声が小さくできるので、こそっと練習するのに向いていますw。


声が出せないならお腹の底から息を吐くだけの鼻歌でもよい

夜などしか時間が作れない方であれば、裏声を出すマネだけでも練習する意義はあると思います。

好きな曲をかけて、お腹の底から裏声の息だけを吐いて練習しましょう。
囁き声くらいの声漏れはおkです。

一見声が出ないので意味のない感じはしますが、息を強く吐くというのはミックスボイスに必要な要素ですし、声を出すための腹筋や側筋が使われるので思ったより有用な練習です。
むしろ裏声を出す練習と併用してもいいくらいです。

ただこの練習法は普通のボイストレーニング同様あまり楽しくないので、そこには難がありますw。

日常会話にも裏声を混ぜよう

普段の会話する声でもミックスボイスを練習することができます。

といっても完全な裏声で会話するということではなく、お腹の底から薄めの裏声を混ぜて喋るということです。
慣れてない内はそれを意識するだけでも良いでしょう。
(完全な裏声で会話するのは怖がられるのでやめましょうねw)

実際にこの声を出してみると、息をいつもより多めに出して喋るというか、若干囁き声を足して喋る感じになります。

これは歌わないでも練習がたくさんできるので良いのですが、意識していないとすぐ裏声を入れることを忘れてしまうことと、裏声を出す事に意識を向けると話す内容を忘れてしまうという欠点がありますw。

なので余裕があるときに意識して練習しましょう。



練習としては上記の内でどれか(もしくは全部w)をやっていけば良いと思います。

とにかく「お腹の底から裏声を出す」というのを中心にして練習をしていきましょう。



腹式呼吸、鼻腔共鳴、鼻声、ゾンビ声などは全部いらない

(ここからは前回の記事でも書きましたが)


他の練習はいりません。


腹式呼吸で欲しい部分はお腹の底から声を出すことで、鼻声とゾンビ声(呪怨みたいな声のことね)はトーンの低い裏声を出すことで代用できます。

鼻腔共鳴は煌びやかなミックスボイスを作るのに必要でしょうけど、まずはミックボイス自身を継続して出す事が必要なので、マスターした後の話です。

なのでいらないわけではなく必要な要素だと思いますが、上記にある「お腹の底からトーンの低い裏声を出す練習」でカバーできるので敢えてこれらを練習する必要はありません。

これらの練習は特に「自分はこの要素が欠けている」と感じる方だけ重点的にやれば良いでしょう。


で、どれくらいの練習期間で出せるようになるの?


この練習を一体どれくらいすればミックスボイスが出るようになるのか。

それは、


今すぐ~一生の間です!


「なんじゃそりゃ!」
と怒られそうですが、こればっかりは人によるので今すぐ出来る人もいれば一生かかっても無理な人もいます。

ですが一般的な天賦の才能がない人であれば「半年~一年くらいでミックスボイスの片鱗が分かりかけてくる」くらいでしょうか。


「いやいや、明日カラオケに行くからすぐ出来る方法を教えてよ」
そういわれてもそれは、明日試合だから全打席ホームランを打つ方法を教えてよ、と言うくらい無茶な話です。

普段というかこれまで全く日常で裏声を使ってこなかった、いわば素養のない人がいきなりできる程ミックボイスは甘くないのでやっぱり長い練習期間が必要です。
(天才は別ですよ)

じっくりと腰を据えて裏声を出す練習をしていきましょう。


次回は実際にミックスボイスで歌うための出し方についてです。


ミックスボイス練習方法のまとめ

  • お腹の底から低いトーンの裏声を出して歌を歌う
  • 音が出せない夜などは裏声の息だけをお腹の底から吐く囁き声で歌う
  • 鼻歌や日常会話にお腹の底から出す軽い裏声を入れるなども効果あり
  • 他の練習はほぼいらない
  • 普通の人なら半年~一年はまず必要


次回はミックスボイスの出し方についてです。
ボイトレ: ミックスボイスの出し方やコツを教えるよ 練習して楽しく歌おう!

前回の記事
ボイトレ:まずミックスボイスとは何なのかを知ろう! 練習の前に知っておくべきこと


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